ドラベ症候群ってどんな病気?

ドラベ(Dravet)症候群は乳児重症ミオクロニーてんかん (SMEI)とも呼ばれる 乳幼児期に発症する難治てんかんです。1歳未満で最初の発作が起こり、その後も発作を繰り返し、発作重積(てんかん発作が10分以上継続すること)となる事も度々あります。体温の上昇や光、ある種の模様などによって発作が誘発されます。特に入浴中や入浴後、38℃台の発熱により発作を繰り返す場合はドラベ症候群が疑われます。

てんかん発作には痙攣を伴うものから、意識はあるがぼーっとするもの、身体がピクンとなる短い発作、など色々な型がありますが、ドラベ症候群では個々人や年齢により様々なタイプの発作が起こります。

原因と診断

ナトリウムチャネルの遺伝子(SCN1A)異常が原因といわれており、2~4万人に1人の稀な難病です。ドラベ症候群と診断された80%の人に遺伝子異常が見られますが遺伝子異常がなくても、臨床症状から診断されます。非常に稀な病気であるために、診断できる病院が限られています。てんかん専門医を受診する事が重要です。

治療

服薬が中心となります。1剤で症状を抑えるのは非常に難しく、多くの方が多剤併用となっています。ケトン食やアトキンス食などの食事療法の併用も効果的です。テグレトール、ラミクタール、アレビアチン等は症状を悪化させる事が知られていますので注意が必要です。

主な選択薬は セレニカ、デパケン、マイスタン(1)、ディアコミット(2)、臭化カリウム、イーケプラ、トピナ等です。

(1)代謝酵素変異のため日本人の2割程の方は副作用が強くでる場合がある事が報告されています。

(2)ドラベ症候群のために開発された希少疾病医薬品です。(1)と同様、副作用が強くでる場合があります

注)お薬は個人の判断で減量や中止せず、必ず病院を受診し医師の指示に従ってください)

発作が起きてすぐに止まりそうにない場合は、ダイアップ (座薬)やエスクレ注腸液を投与します。それでも発作が継続し重積状態(発作が10分以上継続する事)となった場合は救急車で病院に搬送し、ドルミカムやミダフレッサ、セルシン、ノーベルバール等の静脈投与(点滴)が行われます。発作重積の時間が長くなる事で脳症、後遺症のリスクが高くなります。救急搬送であっても治療開始までに長時間要している (平均50分)現状を変えるために、重積治療の未承認薬の早期承認に向けた署名活動を行っています。

署名活動についてはこちら

発達・予後

発作が増えてくる1歳過ぎ頃から発達の遅れが目立ってきます。特徴的な歩行時のふらつき(歩行失調)が見られ、言語面での発達の遅れも顕著です。しかしながら発作(特に発作重積)をできるだけ抑え、早期から療育に取り組む事で発達を助ける事ができます。発達予後は個人差が大きく、日常生活の全てに介助が必要な人から、わずかな手助けで社会生活を営めるようになる人まで様々です。発作重積、脳症、睡眠中の突然死や不慮の事故などにより不幸にも10人中1~2人は成人になる前に命を落とすと言われています。特に6歳前後は睡眠中の突然死のリスクが高いという報告があります。

iPS細胞の技術を用いた新規薬剤の開発や遺伝子改変マウスによる研究など、てんかんの中でも精力的に研究が進められており今後の新たな治療に期待がよせられています。

より詳しい疾患の説明を準備中です